彼女の苦手なもの |
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「いやー、やっとついたねー、うみきれいー!」 海沿いの駅。改札を抜け、駅のロータリーへと続く小さな階段をたたたっと駆け降り、眼下に広がる海にご満悦の彼女が 「じゃ、かえろっか!」 と続けたので、おれは「は?」と返すのが精一杯だった。 何言ってんだこいつ、準備もいろいろと大変だったのに……。 「みろ! おまえの言うとおりにきれいな海だ! 快晴! 真夏日! バッグの中には水着に浮き輪、レジャーシートにバスタオル! ご希望通りの海水浴デートもさあこれからだ! で……おまえ今なんて言ったの?」 「う……!? うんうん、そうだよね、うん……。えーと、怒らないで聞いてほしいんだけど……そろそろ帰りませんか……? と」 「なんで?」 抑えようと思っても彼女を見る目つきがきつくなってしまうのは仕方ないことだろう。 「し、潮風がやばいの。ビリビリくる、めっちゃビリビリくる、私成仏しちゃう!」 「あー…………」 しまった。おれの彼女は、幽霊だ。なので塩はよろしくない。 「え、おまえ……消えるのか?」 「消えたくないから言ってるんだけどー!?」 「うん、消えるなよ? 知ってるか、おれは寂しいと泣くんだぞ?」 「だからこのままだと消えちゃうって! ね、もう帰ろ!?」 彼女の名前は知らない。彼女自身も覚えていないらしい。「きっとそのうち思い出すから適当に呼んで」と彼女がいうので、「あんた」とかとか適当に呼んでるうちに「おまえ」になっていた。 彼女は手で顔を覆うように、ふんわりした茶色のボブカットを顔に持ってきて覆っている。……少しでも潮風のダメージを減らしたいのだろう。 正直、塩が苦手なら「海に行きたい」なんて言うんじゃねぇ、と思わないでもないが、もう付き合い始めて2ヶ月弱。 台所に足を踏み入れない彼女が塩を苦手としていることぐらい、とっくに知っている。おれも気付いてやるべきだった。 おれは優しい彼氏として、着ている薄手のパーカーを脱いで彼女の肩にかけてやり、そのパーカーがするりと地面に落下して海風に吹かれて駅の構内に飛んでいったので、彼女を置いて慌てて追いかけた。ちなみに、彼女はあらゆる物に触れられない。服装も常に左前に着付けた白装束。以前、何かのきっかけで「会った時から思ってたけど、おまえって髪型と白装束が絶望的に似あわないよな」と言ったらしばらく口を聞いてくれなかった。 足はあるので、もし白装束さえ着替えることができたなら、幽霊に見えないだろう。 彼女が見えるという人に出会ったことは今のところないのだが……。 ◆ おれが彼女と出会ったのは6月上旬。梅雨入り前にじいちゃんに言われて蔵の整理をしていた時だった。 じいちゃんの家は昔ながらの農家であり、物心ついた時からおれはじいちゃんの家に預けられて暮らしていた。 ばあちゃんは数年前に亡くなった。働き者の両親は幼いころから仕事熱心で子育てを全部じいちゃんに丸投げして都内で仲良く暮らしている。 だからと言っておれと不仲ということもなく、数ヶ月に一度は顔を見せにくるし、蔵の整理をしていた時も親父と一緒だった。 夕暮れ時、蔵の隅っこの暗がりで白装束からあいつの茶髪が見えた時は、巨大なキノコかと思ってびびった。それが女の子だったのでさらにびびった。 だが幽霊だとは思わなかったので「おい、おまえ人の家の蔵で何やってんの?」と言ってみたら、 逆に恐れおののいた様子のそいつは「私が見えるの?」とか「あなた誰?」とか言ってきて、やべーやつだと思ってたら、しまいには「ところで私誰?」と来たものだから、急患と判断してすぐにそばにいた親父を呼んだ。 幽霊との出会い――。その現場の中で、親父とおれと彼女。 最も恐怖に顔を引きつらせていたのは、一人息子がおかしくなったと思った親父だっただろう。彼女はおれにしか見えていなかったのだから。 その後3週間。両親は都内に戻った後も毎日のように悩み事はないかとカウンセリングをしてくれる。 いい病院を紹介してくれた時は親の愛情に枕を濡らしそうになった。 ◆ 「やー、まいったまいった。海はよく幽霊が出るっていうけどさ、あれ絶対嘘だよね、だって塩たくさんじゃん、あんなの幽霊にとっちゃ地獄だよ地獄。世の中うさんくさい迷信ばっかりでやになるよねぇ」 うさんくさい存在筆頭の彼女が、現世から片足踏み外してるくせに世を嘆いていた。ガラガラに空いている帰りの電車に揺られながら、彼女がちろちろと横目にこちらを伺っている。 賢い犬がうっかり粗相をしたらこんな態度を取りそうだが、こいつはさほど賢くもない上に反省するような殊勝な性格でもないので 「一応言っとくけど、おれは別に怒ってないぞ?」といえば、1秒でアホ犬のように笑顔を全開にして「ほんと!? じゃ、このまま山いこっか、山! やっぱり夏は山だよねぇ!」などとのたまうのであった。 おれは、ひざの上に載せた大ぶりのリュックを撫で回す。 「山かー、いいねぇ。たくさん準備してきた浮き輪やビーチボールを抱えての登山はさぞかし楽しいことだろうな。なぁ?」 「ねぇ! 怒ってるよね? やっぱり怒ってるよねぇ!?」 おれは口元が緩むのを隠しながら「どうだろうなぁ」と返して、スマホで手ごろなハイキングのできそうな山を検索し始めた。 ◆ 急遽変更になった山デートから数日が経っていた。 6月に会ってから、ずっとあいつはおれの傍にいた。 多分20m以上離れたことはないと思う。 最初はおとなしめの子だと思ったが、親しくなるにつれて徐々にはしゃぐようになってきて、成り行きで恋人ということになったりもして。 最近では風呂やらトイレの時でさえ、ドアのむこうから元気よくこちらに話しかけてくる。 さすがにプライバシーの欠片もない生活に我慢ができなくなりケンカしたこともあった。そんな夜はなかなか寝付けず、目を開けると幽霊らしくおれの枕元で恨みがましくこちらを睨みつけるあいつを見ては密かに安心したものだった。 「幽霊だから取り付いた対象から離れられない」とかそういうことかとも考えたのだが、あいついわく、「なんかいつも一緒にいたい……」という理屈はさっぱりわからないがちょっとプライバシーなんかより大事にしたくなるような甘い言葉だったので、おれは何も言えなくなった。 そんな彼女なので。 「ごめん! ちょっと出かけてくるね!」 と玄関から大声でそう言われた時、クーラー全開で昼寝をしようとごろごろしていたおれの眠気は吹き飛んだ。 あいつは玄関など開けずにすり抜けて出て行くので、おれはカギを開けてスニーカーをつっかけて飛び出した。 ひときわ大きく響くせみ時雨に負けないよう、前を歩く彼女を呼び止めた。 「どうしたー!? 急に出かけるって」 「ん? ちょっと出かけてくるだけだって、自分でもよくわかんないんだけど……」 「ど、どこにだよ!?」 不安からつい声が大きくなった。 こちらを見透かしたような様子でにまりと笑い 「もしかして……心配してくれてる?」 「やかましい! とりあえず! どこに! なにしに!」 「ふふふ。心配はありがたいけど束縛は――」 と、言いかけておれと目が合う。真剣な様子のおれに対して、茶化すのは辞めた様子で「ねぇ、今日なんの日か覚えてる?」と言ってきた。 どういう意味だ。月ごとにカウントするにしても付き合った記念日とかじゃないし、出会った日でももちろんない。二人だけの特別な日ではないとすると8月13日とは――。 「あ……」 「うん」 お盆だ。 「もしかして、何か思い出したのか?」 「いやーそういうわけじゃないんだけど……なんか行かなきゃーって感じ? 上手く説明できないけど……やっぱりお盆だからかなぁ」 彼女は困ったように目を伏せると、いつもより控えめに笑った。 「よ、よし……おれも行く」 「え!? いいよ、自分でもどこ向かってるのかわかんないんだよ?」 「おまえいつも人に付きまとってるくせに自分だけずるいだろ」 「え? ほんとに? 来ないでいいよ?」 「行かなくてよくても行く!」 昼下がり。空には大きな入道雲が浮かんでいた。 ◆ 割と本気で嫌がられたことに密かにショックを受けながら、それでもひたすらに田舎道を歩いていった。 これは多分、こいつの墓とか実家とかそういうとこに向かってるんだよな? 盆になると先祖の霊が帰って来るっていうし……。 珍しく口数が少ない彼女の後ろをついていく。 う、墓参りに元彼とか来てたらキツイな。こいつ元気だし適当だし、生前友達何人いたのか……。 ふと、交友関係の狭い自分が彼女に劣等感を抱いていることに気付いて首を振った。何があっても取り乱さないようにせねば……。 いや、まて。もしかして、過去のことを思い出したりするのか。まさかそれでいなくなったり……しないよな……? 炎天下の中、汗だくになりながらもくもくと歩く。 ――歩き始めて3時間が経った。 涼しい顔して歩く彼女は汗一つかいていない。幽霊だし体液が通っていないのだろうか。 こちらを気遣って休憩を提案してくれない彼女はほんとに血も涙もないと思った。 しかし珍しく口数が少ないので、こいつはこいつで不安を抱えて歩いているのだろう。 なんとなく、勝手についてきといてちょっと休もうとも言いたくないので意地になって歩き続けた。 山道、あぜ道、はいてきたスニーカーをどろどろにしながら。 やがて彼女が「あ」と呟いて足を止めた。 山間に小さく開けた斜面に、いくつかの墓が並んでいた。 そのうちの一つの墓で、中年の夫婦がかいがいしくお墓を磨いていた。新鮮な菊の花は活けられたばかりだとわかる。もうすっかり綺麗に掃除されているのに、夫婦は手を休めずにお墓を磨いていた。 「お母さん、お父さん……」 彼女は近くまで歩いていき、ひざから崩れ落ちた。そして、「ごめんなさい」と呟いて泣き出した。 「……お、思い出した……のか?」 彼女に駆け寄って小さくかけた声には、別の人から返事があった。 「……きみは……?」 かけられた声にわれに返る。父親らしきほっそりとした男性が眼鏡の角度を直しながらこちらを見ている。 「……もしかして、楓(かえで)の友達かな?」 楓。それがこいつの名前――。 おれはうなだれたまま涙を落とす彼女を見た。墓掃除の手を止めておれを見上げるその両親を見た。 「あ、はい……友だ……」 『友達』 そう言ってしまえばよかったのだろう。だが、弱っているこいつが横にいる。 少しでも追い討ちをかけるようなことは言いたくなかった。 「お、おれ、いや、僕は彼女と、お、お付き合いしていま……! あ、いや、いまし……?」 二人はきょとんとこちらを見ている。横をみれば彼女もこちらを見上げていた。 「まさか……あの楓に……」 父親の反応はよくない。ただ、それでも。 伝えなくちゃいけないと、そう思った。今の彼女のことを。 それでこの人達がもし少しでも笑ってくれるなら、きっと彼女の気持ちも少し軽くなるはずだから。 「あの! あの子はとてもいい子で、アホだけど楽しくて、今もおれと生きてるというか、いろいろ楽しんでるというか……! だ、だから、その……あ、安心してください……!」 父親はふらりと立ち上がって、目元を抑えるように眼鏡を外す。 「あのな……」そのまま無言で近づいてきて、ふっと右手を上げる。 ぶん殴られてしりもちをついた。 「励ましてるつもりか……それで……」 「あ、あの……本当に、彼女は……」 おれは続きが言えなかった。殴られたことに驚いたのもある。それ以上に、父親の目が尋常ではない怒りを語っていた。 その目は殴った自身の拳をにらむと小さく「くそっ」毒づいた。そして振り返らずに墓地の外へと歩きだす。 追えない。追えるわけがない。 痛み続ける頬が、自分が何を言ったのかわからせてくれた。 ……娘を亡くした後の親の気持ちも考えず、能天気な励ましなど。 なさけねぇ……。殴られた顔を抑えながら恐る恐る彼女の方に目をやる。 「……ふっ………あははは」 さっきまで泣いていた彼女がおれを指差して笑っていた。 「あ、あのなぁ……! 人がせっかくおまえの為に……」 言いかけて気付く。彼女は笑っていた。涙を落としながら笑っていた。 父親が悲しみ、怒る姿を見て笑えるわけがないのに。 痛む頬がそれに釣られて小さく緩む。彼女が、誰の為に笑っているのかわかった気がした。 「ごめんなさいね」 すっと横から母親らしい女性がハンカチを差し出していた。 「……もう事故から1年も経つのにね。ごめんなさい。あの人、まだ心の整理ができてないのよ……」 母親はそう言って頭を下げた。 「……あ、いえ……こちらこそ申し訳ないです。無神経なこと言って……」 「いいえ、あの子、とても内気な子だったから……あなたみたいな人がいたってわかって、私はちょっと救われたわ。友達がいなくかわいそうに思っていたけれど……ちょっとはいい人生だったのかしらね」 内気……? 彼女を見ると、口元に手を当てながら露骨に慌てている。 「ところであの子……」 母親は彼女のいるあたりの石畳。その上に落ちた涙の痕をみつめていた。 「ここにいるの?」 夏の日差しに照りつけられた、熱い石畳の上。すぐに乾いてしまいそうないくつかの水滴。 それはおれが初めて見た、彼女がこの世界に残した、確かな存在の証明だった。 おれは笑った。笑って母親にきっぱり告げた。 「ええ。今も。確かに。ここに」 彼女は恥ずかしそうに顔を伏せる。 そして、いつも通りの笑顔で笑って「お母さん」と呟いた。 ◆ その後――母親は、おれを通訳にして、彼女との話を楽しんでいた。 明るく。そしてたまに寂しそうに。 「また来年もぜひ来てちょうだいね。その時はきっとあの人にきちんと謝らせますから。それじゃ、娘をよろしくね」 母親はそうおれに朗らかに笑って、1年ぶりの娘との会話を終えた。 おれが通訳として間にいるせいか、彼女が恥ずかしがって話さなかったことも多かったが……なんとなく、彼女が幽霊になった理由がわかった気がした。 内気で恥ずかしがりだったこいつは、きっと、なりたい自分になりたかったのだ。幽霊になって初めて、きっとそれになれたのだ。 こいつがあたり前に持っていると思っていた、明るさ、笑顔。声。 母親との話の中で、おれの心の中に浮かんだ内気な少女。 作られたものだったんだ。内気で頭のよくないこいつが、一生懸命考えて、悩んで。 自分の胸が少しだけ熱くなるのを感じた。 「よかったな、たくさん話できて」 母親の後ろ姿を見送る彼女にそういって笑いかける。触れられないとわかっていても、その頭の上に手を置いた。 夏の夕暮れ。虫の声。「うん」と呟く彼女の姿。見慣れた白装束が夕焼けの赤い木漏れ日を受けて温かみを帯びる。それは彼女のふんわりした茶髪によく似合っていた。 どこか現実離れした美しさは透明感があって――。 「……あれ、おまえなんか透けてねぇ?」 「んん!? なんだろ、すっきりしたら急に体が薄く……」 「はぁ!? ふざけんな、おれひとり残して成仏する気か!? よろしく頼まれてんだぞこっちは!」 「や、やばいやばい、が、頑張る!」 「そ、そうだ! 頑張れ、未練を思い出せ、誰か呪ってでも踏みとどまれ!」 「えっ、もうそれ悪霊だよね!」 「ちょっ、消えんなよ! 絶対消えんなよ!」 「あ、ひどい。それはつまり消えろって――」 「フリじゃねぇよこのバカ!」 「あ、頭が! なんか特に頭が……ビリビリする!」 あ、と、おれは3時間歩いて汗まみれになっていた手を彼女の頭から離した。 汗の成分は当然……。 そうだ。おれの彼女は――塩が苦手なのだった。 おわり |
壁のでっぱり 2022年10月18日(火)18時30分 公開 ■この作品の著作権は壁のでっぱりさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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2022年11月15日(火)20時41分 | 壁のでっぱり | 作者レス | ||||
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GON様、ご感想ありがとうございます。 >冒頭のつかみが良いですね。 せっかく海に来たというのに、すぐに帰ろう、と明るく言い放つヒロイン。 幽霊だということを会話の流れと一緒に自然に伝えていて、幽霊にありがちな悲壮感がまったくないのもキャラの魅力となっています。 ◆ありがとうございます! 冒頭のシーンを書き始めて、その後プロットを考えたような流れで書いていた気がしますので、一番自信のあったところをほめていただけて安心しました。 >読者が面白いと感じる感覚と作者の感覚が合っているように思います。 文章も軽快で読みやすく、話の流れも無駄がなく展開されています。 ◆書いている時は「これ読者は面白いのか?」と不安になることばかりですので、嬉しいです。 なにせ自分が文章厨(好き嫌い激しいだけ)な感想ばかり書いているので、とにかく読みやすいものを、とはいつも思っています。 元々掌編に投稿しようとしていたのが無駄のなさの繋がったのかも……あ、ただ厚みを出せなかっただけかもしれません。 >ラストでは、手にかいた汗でヒロインが成仏してしまいそうになるコミカルな展開が良かったです。 面白さを演出するよいアクセントですね。 ◆ラストシーンは、後付にしてはそれらしい形になったかなと思いました。 自画自賛というのも恥ずかしいですが、素直に喜ばせていただきます! >この部分を本作品のキーポイント、つまり急所とするにはストーリーと絡める必要があります。 ここを切り取ったら小説として成立しないのであれば重要なシーン、そうでないからここは面白さを演出するアクセント、となります。 不可欠なシーンにしたら、ただ面白いだけではなく、もっと強い効果を与えられますよね。 ◆う、おっしゃるとおりですね。 書いていてもストーリーがぼやけている不安は常にあったように思います。 なるほど、「外してもストーリーが成り立つかどうか」で重要度が上がるのですね。参考になります。 できていれば、もっと締まった印象をもっていただけたかもです。 >さて、ラストまで読んでみて、何かが欠けているような物足りなさ。 なにかが足りない。 この小説に何が足りないのでしょうか? ◆よろしくお願いします。 これを書く前に掌編をひとつ書いたのですが、その時に感じた「できた感」というか、達成感がこれにはなかったことを覚えています。 や、「初めてギャグじゃなくてコメディが書けた!」みたいな初歩的な感動はあったのですが、ストーリー的な部分で……。 >チェックポイントとしては、 ○ 物語の目的が前半で提示されていただろうか? 物語の目的は達成されただろうか?(達成は一部でも可) ○ 主人公たちはどんな問題を抱えているのだろうか? ○ 問題を解決しなければならない強い理由はあるだろうか? ○ 主人公(とヒロイン)が最初と最後で変化があっただろうか? (心の成長や関係性の変化など) ○ 物語に落差を作れていただろうか? ○ 読者にどんな感情を与えたいのだろう? どんな物語を描きたいのだろう? 感動させたいのか? キュンキュンさせたいのか? ドキドキさせたいのか? ハラハラさせたいのか? ○ 誰が何をする話で、どんなテーマ性を持っているのだろうか? などがあります。 こういったことがあやふやなのではないかと思います。 ◆おお、漏れなくどれもギクっとさせられるものばかりです……。 こういうのがあると苦手なプロット作りも安定しそうな……とりあえず保存させていただきます! ○ 物語の目的が前半で提示されていただろうか? 物語の目的は達成されただろうか?(達成は一部でも可) ◆序盤での目的! 実は冒頭を書き、プロットを書いた後に「消えちゃうかも」→「消えない」みたいなストーリーしかできず、ちょっと「消えると困るよ」みたいなセリフを加筆したのですが……冒頭が気に入ってしまって、それ以上いじれなかったです。背景として、プロットが完成していないのに書き始めるという悪癖がストーリーのぼやけに繋がっているように感じました。部品作ってから設計図描くようなものですよね……そもそもストーリーが弱すぎるというのもある気がします。 ○ 主人公たちはどんな問題を抱えているのだろうか? ◆主人公たちの問題! …………一応彼女の過去がわからないとか、その辺を不安として展開しようとしたのですが、困ったことに特に困ってないんですよね、こいつら……。 うーん、作者が頭弱いというか……コメディの雰囲気を壊さずに問題というやつの書き方がわからないレベルやも……やばい。あ! でもドタバタしながら問題解決するコメディならいくらでもありますね! 『問題』と聞いてシリアスなものしかイメージできなかった頭の固さに気付きました。 物にできるよう、意識してみます。 ○ 問題を解決しなければならない強い理由はあるだろうか? ◆……!! あるにはある気がしましたが、表現できていない上にすごく問題が弱かったです! だってこいつら楽しくデートしてるんです! ちくしょう。 ○ 主人公(とヒロイン)が最初と最後で変化があっただろうか? (心の成長や関係性の変化など) ◆すいません。あんまり変化がなかったです……距離が縮まったと褒めていただけた感想はあったのですが、作者の意識がそこに集中できていなかったです。ま、まぐれ当たり……。 これは好きな起承転結の考え方ですが、自身が全く技術として物にできていないので、特に今後の課題として練習しようと思います。 ○ 物語に落差を作れていただろうか? ◆あ……自分の理解が及んでいない部分だと思います。全然意識できていなかった。 温度差のようなものは取り入れようと思ってのお墓のシーンだったと思います。ただ、推敲している時もさっき読み返した時も直前ですっと目を逸らすありさまでした。 きっと、本能的に何か違うとは感じていた……。 ○ 読者にどんな感情を与えたいのだろう? どんな物語を描きたいのだろう? 感動させたいのか? キュンキュンさせたいのか? ドキドキさせたいのか? ハラハラさせたいのか? ◆これはジャンルのお話ですね!あ、すいません、自分は「小説は感情を動かす物」「ジャンルは動かす感情を定義するもの」とか勝手に考えていまして、なので、恋愛要素があって楽しく読めるものを目指しました。 ……楽しく……楽しく……笑って楽しく読めるシーンはどこだろう……。すいません、多分書き始めてからストーリーを考える段階でどこかに置いてきちまったようです……。 ストーリー展開のレパートリーが少ないのが悪いような……粘るべきだった。 ○ 誰が何をする話で、どんなテーマ性を持っているのだろうか? ◆テーマ……絆か何かのような気がしますが、すいません書いてる時全然意識してなかった……。 ジャンルと同じぐらいの段階で決めておけばぶれずに進められた気がします。 言い訳がましくなってしまった部分が多くて申し訳ありません。諸々ご指摘ありがとうございます。 下に続きます。 |
2022年11月15日(火)20時36分 | 壁のでっぱり | 作者レス | ||||
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>例えばラストで、「彼女が幽霊になった理由がわかった気がした。」とあります。 これは物語の目的ではないのですが、仮にこれを物語の目的だとしますね。 前半で物語の目的を提示し、途中で困難があって、最終的に解決に至るわけです。 そうすると「幽霊になった理由を探す物語」として芯が通ります。 この例は本作の目的としてはふさわしいとは思えないのですが、あくまでも例です。 ◆すいません、なんだかこれといったものがなくて、いろいろな要素をゴテゴテつけてしまったような気がします。 焦点を合わせてから書き始めればよかったです。 >たとえばですけれど、漫画を書く場合、裏側ではキャラクターデザインだったり背景資料だったりがしっかりと用意されています。 読者に見える部分の絵だけではありません。背後にはたくさんの作画資料や設定集やネタ帳だったりもあります。 小説も同じで、頭の中で考えるだけでなく、設定としてまとめ上げておくと物語に筋が通って、話がブレていかないかと思います。 ただし、あまり型にはめすぎるのもよくありませんし、完璧は求めないように注意してください。 上記のチェックポイントを全部埋める必要なんてなく、テーマも必須ではありません。 小説は曖昧な部分が許容されることがありますし、すべてを書かないほうが余韻が残ったりもします。読者に想像の余地を残すことも大事です。このあたりは柔軟に対応してください。 ◆なるほど……設定……背景……ストーリー……どれも「最初に書いた文章」を軸に後付けしていること、それから後付けなのできちんと練れていないこと、その当たりがふらふらした話になってしまっている原因だと思いました。 >ヒロインの父親に殴られるシーンなんかも、設定を十分に考えておけば、そこにテーマ性をもたせたり、どうしても外せない要素として機能させてあげることもできるはずです。 作品の魅力がもっと増していくと思います。 ◆本当に……なんとなくサゲなくちゃとしか考えてなかったあたり……。 あのシーンは、外さなくともきちんと書けば説得力を持たせられるシーン足りえたということですよね。 >本作品は雰囲気がよかったです。センスがあるように感じます。 けれど、何を書きたかったんだろう? という疑問が残ります。 二人がいちゃいちゃするラブコメ? いつかは別れるかもしれない運命? 両親との再会? 幽霊になった理由を探す? 成仏しないように悪戦苦闘? 物語の主軸がわからないんです。 誰が何をする話というのを3行程度にまとめたものをログラインと言うのですが、ログラインが見えないのです……。 ◆ですよね……。ネタや文章を思いついて、それを軸に展開するという書き方はどうにか修正したいと思います。 センス褒めていただいて喜ぶことが多かったんですけど、なまじそれでごまかして来たからストーリー構成の技術がまるで上達しないんだな、と思い知りました。 >結局、作者の書いたいことが読者に伝わって、それがテーマだとか、どんな話だったのかの説明ができたりします。 物語の主軸がぼんやり、ふわふわしていて、不明瞭なのかもしれません。 芯が通っていない物語をどれだけ修正しても、少し見栄えが良くなる程度です。 ↑ おそらくここに労力を割いてしまっているのではないでしょうか? 手を入れるべきは物語の背骨の部分かと思います。根幹ですね。 枝や葉を一生懸命に整えようとしているのかもしれませんが、先に整えるべきは幹と根っこだということです。 ◆おっしゃる通りですね。 枝葉から作ってしまって、その後に幹を作って、せっかく作った枝葉をどうにか残そうとして迷走しているっていう感じになっていると思います。 後から根幹をどうにかするのはとても大変なので、とにかく納得の行くプロットができるまで書かないようにするクセをつけます。 >ところで、『今にも成仏しそうで不安定な幽霊が恋人』なんかはいい設定ですよね。出した設定は絞りきるまで使いたいところです。 この設定が存在しないと成立しないようなストーリーを考えて、 【今にも成仏しそうで不安定な幽霊が、〇〇しなければいけなくなり、〇〇というピンチになって、〇〇という結末になる話】 のように考えていくとよいのかもしれません。 出した設定を絞りきるまで使うと、面白くなりますよ。 ◆設定褒めていただけてありがとうございます。 なんか難しく考え始めて頭が疲れてきたところで「こうすれば簡単にできるよ!」とアドバイスいただけて嬉しいです。 現状全然できてないですからね、簡単なところからやってみます! >それと、イチャラブがちょっと足りないんですよね。これはまあ、アクセントなんですけれど。 物語開始前から二人はすでに仲がいいのですが、それを読者の脳内に焼き付ける作業は必要です。 恋人という設定ですが、冒頭のシーンだけで仲がいいとしてしまうのではなくて、読者に対してダメ押しいちゃいちゃは欲しいかも。 ようするに、冒頭の海のシーンでのイチャラブコント。あえてコントと言いますけれど、この二人はおもしろカップルです。 このコントを何回も展開させてあげる。 で、そのコントをストーリに絡めるんです。そのシーンがないとストーリーが成立しないように。 この尺ですと、2シーンか3シーンくらいですかね? そして、お墓のシーンで少しほろりとする展開にして、ラストの手汗のシーンでオチれば最高に面白そうですね。 言うのは簡単、書くのは大変ですけれど。 ◆ですねぇ! レベル高い! あ、でもそれを理想とする感じで意識してみたいです。今回「初めてコメディが書けた」と思ったのはいつも感情移入そっちのけでギャグ言わせていたキャラがわりと自然に書けたからそう思ったのですが、まだまだでした。ストーリーときちんとネタを絡ませるということで、目標にしてみます。 >漫画の「かぐや様は告らせたい」は毎話毎話、恋愛コントをやっています。 毎回考えるのだから、本当に作者はたいへんですよね。 でも作者が脳みそを絞るほどに、読者は楽しめるわけです。 ◆あれ人気ですよね! 自分もちょっと参考にアニメでも見てみます。 >長くなりましたが、私からは以上になります。 物語の作り方は人それぞれですので、あくまで参考程度に。 私はただの一般人ですし、上記で書いたことはネットを漁ればどこにでも目にできるようなことかと思います。 作者様もどこかでこうした創作技術を目にしたことがあるかもしれません。 知ってはいても、実際に使いこなせていないことはよくあります。 おそらくいろいろと勉強されているの思うのですが、それらを再確認すると自分の作品の質が上がるはずです。 より面白いものになるのではないかと思います。 ただし、勉強することにハマりすぎないようにしてください。 それは本末転倒ですから。 ◆たくさん書いていただきありがとうございます。 いただいた感想で自分の弱点を具体的に掴めたように思います。 知識と技術は別の物……と昔ある人に教えていただいたことがあります。 最近このサイトを再び利用していて「感想はいかにも立派だけど本人が書く小説はそんなでもない」というパターンに出くわして(神原さんのことじゃないです!)なるほど、そういうことか。と思っていた次第です。 ブーメラン刺さるからその人には言わないでおこうと思ってますけど、本当に自分もそのパターンに陥ってるんだな、と思いました。 とにもかくにも、いただいた知識を無駄にしないよう、ド下手なストーリー作りを技術に消化できるまでプロット練習がんばってみます! >なお、私は小説の投稿をしておりませんので感想返しなどは不要です。 それでは今後も頑張ってください。 ◆いろいろとわかりやすくアドバイスしていただいてありがとうございます! ちょっと言い訳染みたことを書いてしまってご不快になられましたら申し訳ありません、いろいろと嬉しかったので浮かれてしまいました。 ちょうどリビアヤマネコさんのアドバイスをいただいて、長い物挑戦してみよう、ってなって、プロット作りで苦戦しまくっていたところですので、本当に助かりました。 それでは、失礼いたします。 |
2022年11月14日(月)00時04分 | 壁のでっぱり | 作者レス | ||||
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リビアヤマネコ様、ご感想ありがとうございます。 すいません! わがままを聞いていただきありがとうございます。 酷評を覚悟していたので、暖かい感想をいただいてひとしきり踊っていました。 なんだかんだいっても褒めていただくのは嬉しい……! とまれ、指摘していただいたところは重く受け止めて練習したいと思います。 >というかtanisiさんですか。高得点掲載所に名前がある方ですよね。高得点経験がある方なら、基本的に読みやすい文章は書けるでしょうし、あとは内容がどうか、といったところでしょう。 あ、ありがとうございます。謙遜ではなく、あの高得点は、まぐれと温情だと思っています……。 小説を書き始めて1ヶ月ぐらいの頃に書いたもので、正直、読み返すのが怖くて今は読めません。実際高得点入りした後は書き慣れている方達にわりと酷評されましたし、当時は生意気にも「ただの嫉妬だな」と感想を読み流していたのですが、今自分が読んだらおそらく同じ感想を抱くかと……。 >実際に、冒頭から、読んでいて上手かったです。 来たとたんに帰ろうとしたり、ヒロインが幽霊だったりという、小さいどんでん返しを入れることによって読者を引き込むのに成功しています。 途中で思ったのは、山デートのシーン無いんかい、ということでした。 ラブコメであるからには、そこが本体だろうに。 あ、なるほどです。序盤のリーダビリティが弱いような気がして、早く話を展開したくて駆け足で書きましたが、考えてみれば冒頭のゆるい掛け合いが気に入った人が続きを読んでくれる話ですもんね。言われてみるとそこが本体でした。 昔からそうでしたが、やはり話作りというか、読者が期待しているものを掴むのが苦手みたいです。 大筋で脱線していくのはかなり問題ですよね。書き始めてからプロットを考えるクセがあるので、改善したいです。 >でも山デートって、具体的に何をするんでしょうかね。 近年はなんかアニメの影響かキャンプが流行っているのか、山も行先として良さげなのですが、海だったら水着とかあるからそれだけで十分見どころになるのですが。 山奥の秘湯の露天温泉に入る、とかならありかもしれません。 うーん、何をするんでしょう……。そういえば最近山登りしたので、そのあたりとても書けるような気もしてきましたが「幽霊× 山」というネタが浮かばなかったからすっとばしたのやもしれません。山登りの感想としては「とても疲れました」。……うん、これではだめですね。 あ、秘湯……! ヒロインが着替えられないという設定を活かして「混浴の意味ねぇ!」とかそういう感じで書けたかもです! というか、説明のために電車から回想に飛ばしましたけど、山登りしてて神社の蔵を見つけて――とかスムーズな展開はいくらでもできたはずでした。 なぜ書いている時に粘れなかったのか……。 >彼女が幽霊で、物に触れることができないというのが大きな制限でありますが、それを長所とできるような展開を何か考えて、デートシーンを描ければ、ラブコメとして面白みというか旨みが増すように感じます。 確かにです! 先ほど書いた秘湯のネタなど「ならでは」のネタはわりと粘れば思いつくんだな、と今実感しました。 足早になってしまったのは、作者のストーリー展開に対しての苦手意識が出ていたような気もします。ご指摘ありがとうございます。 言われてみると、ラブコメ成分……序盤しかない……。 >ヒロインのキャラは、当人の抱えている問題も含めてよく描けていたのですが、それと比較すると主人公がやや弱かったかな。 もちろんラブコメは、読者は主人公よりもヒロインを見たいし、作者としてはヒロインに重心を置いて間違いないのですが、この作品を更に磨き上げて厚みを出そうと思ったら、そこにテコ入れできるんじゃないでしょうか。 な、なるほど、盲点でした! そういえば、ヒロインは過去やらなんやらすごく考えたのに、主人公は「蔵で出会う」時のことぐらいしか考えなかったような……。 >主人公の一人称だからちょっと難しいのですが、主人公の容姿描写はほとんどありませんし。 え。あ、本当ですね……ちょっと自分でびっくりしました。そして頭の中に全く容姿が浮かばなかったことにさらにびっくりしました。 作者は主人公に愛情なかったんですかね……。もう少しバランスよく描写できるように心がけます。 >また、主人公が両親と離れて祖父の家で暮らしているという設定が、あまり有効に活用できていないような。なんというか、出会って二カ月という期間のだめだけの設定でした。極端な話、そこを短縮すれば、夏休みに祖父の家に行ってそこで幽霊と出会った、という話でも成り立ってしまうような。 ご指摘ありがとうございます。ここはちょっと書いていて「蔵で出会う」ことにしよう。蔵がある家なら農家にしよう。農家ってことは祖父の家にしよう。両親が死んだとかだと重くなるから仕事に忙しいことにしよう――みたいな流れで無駄に膨らんでしまいました。 薄々「ここはいったいなんの為に書いてるのかな?」と感じていたような気がしますが、書き終わったらすっかり忘れていたので、指摘していただいてありがたいです。 どうもするする書いていると目的を見失ってしまうようです。 >主人公が両親と離れてくらしていることに、特に葛藤とかコンプレックスみたいのが無いという設定になっちゃっているので、そこを主人公自身の問題として主人公の心理を描けば、主人公像がより厚みを増すように思いました。ただし、それをやるからにはラブコメシーンを大幅にマシマシにしないとバランス悪くなりますけど。 具体的な改稿案までありがとうございます! そうなんですよね、今の時点でもラブコメシーンがとても少なくてバランス悪いですもんね。主人公の個性をつけてきちんと絡められれば……。 なにか無個性主人公という楽になれてしまっているように思うので、今後の目標のひとつとして取り組ませていただきます。 >それと、主人公が暮らしている田舎が、生活感が無いというか。情景としても他の町民が登場しないので、物足りなかったです。ラブコメシーンの一端として、ヒロインと一緒にラムネやアイスキャンディーを買いに行くシーンなどがあっても良かったかも。 あぁ……とてもいいですね、それ。とてもいいなぁ……なんで思いつかなかったんだろう……そのノスタルジックな感じ……。 小川に苔むした石橋がかかっていて田んぼのわきには駄菓子屋があって……みたいなですよね!? 絶対子供の頃の話とか入れてヒロインの過去にもつなげられた! 他に指摘していただいたところの方がずっとずっと大事な気がするのですが、とても悔しく思います……書きたかった……書きたかった! >お盆シーンは、父親が殴ってくるというのには驚きましたが、ラストの読み味のために一旦サゲるのはまあアリではあるでしょう。ただ、父親がもっと激しく泣いて取り乱すような場面があっても良かったと思いました。というのも、神原さんの指摘にあるように、父親が冷静になれば、主人公と母が長々と会話するシーンが成り立たなくなってしまうためです。父親が冷静さを失って自分の悲しみだけに浸っていれば、主人公と母が長時間一緒に居たとしてもそこに思い至ることができない、という具合に成り立つのではないでしょうか。 すいません、他の方にも指摘していただいた問題のシーンですね……ちょっとストーリー展開上サゲなくちゃって思ったんですけど、やりすぎだったと思います。 父親を早々に退場させたのは心のどこかで「何か違うかもしれない」と思っていたからやも……。 おお、何も退場させずとも話の外においておくことができるということですね。なにか自分は今まで困ったら退場させるクセがついていたような気がします。 自分の頭の中には全くないアイデアでした。ありがとうございます! >ラストも上手かったです。 最初の場面では白装束に茶髪に違和感を覚えていた主人公が似合っていると思うようになっていて、主人公とヒロインの距離が近くなったことを上手く描いていました。 最後の塩が苦手というオチも良かったです。 ありがとうございます! この文章のために物に触れない設定つけたような気さえしますので、褒めていただけてとても嬉しいです。 今後も長所を活かせるよう心がけたいです。 >オチをつけるような終わり方なので、基本的に掌編作品ということなのでしょうけど、作者さまの実力ならば、もっと長くて中身の詰まった作品にチャレンジしても良いのではないでしょうか。 ご明察のとおり、掌編として書いていたものでした。過分に評価していただき恐縮ですが、せっかくまた書き始めたので、今まで書けていたジャンルや長さにこだわらずチャレンジしたいと思います。 >主人公とヒロインが登場するラブコメは(申し訳ありません字数制限にひっかかったので削らせていただきました)良い作品が書けるでしょう。 この作品だけでいろいろと見抜かれてしまったような……。 tanisiで活動していた頃は、簡単なものや言い訳しやすいギャグ物ばかり書いてストーリーから逃げていた自覚があります。 特に主要キャラ3人以上が絡むような難しそうな話は一切書けていないはずなので、主人公の掘り下げと同じく今後の指針にさせていただこうと思います。 こちらのわがままに応じてくださりありがとうございます。 「自分の作品に感想ください」なんて言ったことなかったんですけど、勇気出してよかったです。 見事な引き出しの多さに芯を捕らえたご指摘でした。 本当にありがとうございました! |
2022年11月13日(日)22時05分 | リビアヤマネコ | +20点 | ||||
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こんにちは。 この作品に感想書けばいいんですかね。 というかtanisiさんですか。高得点掲載所に名前がある方ですよね。高得点経験がある方なら、基本的に読みやすい文章は書けるでしょうし、あとは内容がどうか、といったところでしょう。 実際に、冒頭から、読んでいて上手かったです。 来たとたんに帰ろうとしたり、ヒロインが幽霊だったりという、小さいどんでん返しを入れることによって読者を引き込むのに成功しています。 途中で思ったのは、山デートのシーン無いんかい、ということでした。 ラブコメであるからには、そこが本体だろうに。 でも山デートって、具体的に何をするんでしょうかね。 近年はなんかアニメの影響かキャンプが流行っているのか、山も行先として良さげなのですが、海だったら水着とかあるからそれだけで十分見どころになるのですが。 山奥の秘湯の露天温泉に入る、とかならありかもしれません。 彼女が幽霊で、物に触れることができないというのが大きな制限でありますが、それを長所とできるような展開を何か考えて、デートシーンを描ければ、ラブコメとして面白みというか旨みが増すように感じます。 ヒロインのキャラは、当人の抱えている問題も含めてよく描けていたのですが、それと比較すると主人公がやや弱かったかな。 もちろんラブコメは、読者は主人公よりもヒロインを見たいし、作者としてはヒロインに重心を置いて間違いないのですが、この作品を更に磨き上げて厚みを出そうと思ったら、そこにテコ入れできるんじゃないでしょうか。 主人公の一人称だからちょっと難しいのですが、主人公の容姿描写はほとんどありませんし。 また、主人公が両親と離れて祖父の家で暮らしているという設定が、あまり有効に活用できていないような。なんというか、出会って二カ月という期間のだめだけの設定でした。極端な話、そこを短縮すれば、夏休みに祖父の家に行ってそこで幽霊と出会った、という話でも成り立ってしまうような。 主人公が両親と離れてくらしていることに、特に葛藤とかコンプレックスみたいのが無いという設定になっちゃっているので、そこを主人公自身の問題として主人公の心理を描けば、主人公像がより厚みを増すように思いました。ただし、それをやるからにはラブコメシーンを大幅にマシマシにしないとバランス悪くなりますけど。 それと、主人公が暮らしている田舎が、生活感が無いというか。情景としても他の町民が登場しないので、物足りなかったです。ラブコメシーンの一端として、ヒロインと一緒にラムネやアイスキャンディーを買いに行くシーンなどがあっても良かったかも。 お盆シーンは、父親が殴ってくるというのには驚きましたが、ラストの読み味のために一旦サゲるのはまあアリではあるでしょう。ただ、父親がもっと激しく泣いて取り乱すような場面があっても良かったと思いました。というのも、神原さんの指摘にあるように、父親が冷静になれば、主人公と母が長々と会話するシーンが成り立たなくなってしまうためです。父親が冷静さを失って自分の悲しみだけに浸っていれば、主人公と母が長時間一緒に居たとしてもそこに思い至ることができない、という具合に成り立つのではないでしょうか。 ラストも上手かったです。 最初の場面では白装束に茶髪に違和感を覚えていた主人公が似合っていると思うようになっていて、主人公とヒロインの距離が近くなったことを上手く描いていました。 最後の塩が苦手というオチも良かったです。 オチをつけるような終わり方なので、基本的に掌編作品ということなのでしょうけど、作者さまの実力ならば、もっと長くて中身の詰まった作品にチャレンジしても良いのではないでしょうか。 主人公とヒロインが登場するラブコメは掌編の鉄板で、そんなにうまくない人でも成功するものです。ただし、それ以上の発展性も無いので、そういうのを書いてもあまり上達しないんですよね。 なので、三人以上の主要キャラが登場して、単純に言えばなんらかの三角関係みたいになる物語を書くようにすれば、あとは良いネタさえ思いつけば、良い作品が書けるでしょう。 といったところです。執筆お疲れ様でした。
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2022年10月20日(木)18時26分 | 壁のでっぱり | 作者レス | ||||
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柊木さん、感想ありがとうございます。 キャラの描写はうまくいったようでよかったです。 文章も推敲を重ねたのでどうにかできたのかもです。 指摘していただいたように、全体のバランスが非常に悪くなっていたと思います。 軽く読めるものを目指して書き始めたのですが、物語性を無理やり強くしようとした結果ねじれてしまったように思います。 元々の構想だとお墓のシーンもなかったですし……。 コメディというジャンルで書き始めたはずなので、もう少しバランスを考えて書けるようになりたいです。 暖かいご感想ありがとうございました。 |
2022年10月19日(水)19時05分 | 柊木なお | +20点 | ||||
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柊木と申します。 拝読させていただきました。 主人公とヒロインのどちらも好感が持てて良かったです。 現実のバカップルは呪いますが、小説だとぜんぜん許せますね。むしろ微笑ましい限りで。 テンポの良いやりとりでふたりの魅力を引き出していて、上手いなと思いました。 その他の描写についても、きちんと絵が浮かんで、かつ文章が整っていて読みやすかったです。 リラックスして読む分には不満点もないですが、改良の余地でいえば、全体としてまとまりに欠ける気はします。 コミカルな掛け合いと、後半の感傷的な空気と、最後のオチがギクシャクしているように感じました。 個人的には、両親の件はさらっと流す程度で、終始ゆるさを保ったままのほうが好みだったかもしれません。 「大笑いできて少し泣ける」か「大泣きできて少し笑える」作品を目指せみたいなアドバイスをどこかで見た気がしますが、それでいうと、本作は少しどっちつかずの感があります。 といっても、素材が素敵なので、いろいろ試してみると、さらに良い作品になると思います。 執筆お疲れ様でした。
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2022年10月18日(火)22時04分 | 壁のでっぱり | 作者レス | ||||
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神原さん、ご感想ありがとうございます! 推敲していて削ったりしたところ、終盤の気になっていたところにご意見いただけてよかったです。 もう少しわかりやすく書けるように努力します。 特に終盤のお墓のあたりは自分でもちょっとしっくりこなかったところです。 それでは、失礼します! |
2022年10月18日(火)20時34分 | 神原 | +10点 | ||||
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こんにちは。 読み始めてまず最初の疑問は、何にも触れないと言う状態でなぜ? ビーチボール等の道具をもっていっているのか? これが分かりません。水着も。 えと、親が出てきてしばらくした後、下におわりの文字が見えて、ええ、まだ承か転あたりだよね、と思いました。ここで終わらせるのはもったいないです。 最初読んでいて30点くらいだろうか? と思っていたのですが、20点、10点とどんどん私の中の評価が下がっていくのを感じました。 何にも触れないのに最後の場面で頭に手をやっているのが? 触れないんじゃなかったっけ? と。離すと言うのは触れているから出来る動作です。 父親、励ましているつもりかと主人公を殴りますが、はたして、慰めているとわかっていて娘とつきあっていただろう者を殴る行動に出るでしょうか? ここは違和感です。 長い間を主人公と話していた母親、殴るほど胡散臭く感じていた主人公と一緒にいて父親は心配しなかった(戻ってこなかった)と言うのも違和感です。 以上から少し良かったです。を置いていきたいと思います。ではでは。
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合計 | 4人 | 80点 |
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